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北朝鮮が23日に公開した新型潜水艦が旧ソ連のゴルフ型SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)潜水艦とよく似ていることから、同型の改造型ではないかとの評価が出ている。北朝鮮は23日午前に朝鮮中央通信、午後には朝鮮中央テレビを通じ、この潜水艦の写真と動画を公開したが、後から公開された動画ではSLBMの搭載された艦橋や艦首部分などが比較的鮮明に映し出されていた。

 これらを総合すると、北朝鮮の新型潜水艦は艦橋が従来の潜水艦よりも大きく長い旧ソ連のゴルフ型のものとよく似ているようだ。ゴルフ型は1950年代末から90年代初めまで旧ソ連が実戦配備していた旧式の在来型潜水艦だ。全長98.9メートル、排水量3500トンで、艦橋には3発のSLBMを搭載できる。

 北朝鮮はロシアからゴルフ型潜水艦1隻を1990年代の中ごろに導入した。当時から「くず鉄」レベルだったが、北朝鮮はこれを解体しなかった。この潜水艦は射撃統制装置が外されていたが、SLBM発射管は残っていたという。北朝鮮はこの潜水艦を改造して90年代からSLBM潜水艦を開発したという。ゴルフ型潜水艦の航続距離は1万7600キロに達する。SLBMの射程距離を1500−2000キロ(北極星1号)と考えれば、この潜水艦は北朝鮮を出港して米本土から1500−2000キロ離れた海域に到達し、そこからミサイルを発射し再び北朝鮮にまで戻れるレベルの性能を持つことになる。

 北朝鮮が公開した新型潜水艦の映像は、SLBMを搭載する艦橋後部がモザイク処理されていた。この処理された部分にはSLBMを2−3発ほど搭載できるものとみられる。今回公開された新型潜水艦の艦橋が従来のシンポ型(2000トン)の艦橋よりも確実に大きく長いことから、専門家は複数のSLBMが搭載可能と予測している。シンポ型は艦橋にSLBMを1発しか搭載できない。北朝鮮は実勢配備が近づいたかのように発表したが、この新型潜水艦の建造はまだ完全に終わっておらず、実戦配備にはまだ時間がかかると一部の専門家はみている。

 米戦略国際問題研究所(CSIS)のジョセフ・バミューデス研究員は自由アジア放送とのインタビューで「(潜水艦の)実戦配備のためには(試験段階だけで)1−3年はかかるだろう」とした上で「北朝鮮が弾道ミサイル潜水艦を新たに建造したとしても、これがただちに大きな危険をもたらすことにはならない」との見方を示した。米オープン・ニュークリア・ネットワークのメリサ・ハネム副局長は「北朝鮮による新型潜水艦の建造がどこまで進んだかはっきり分からない」「今も倉庫にあって乾ドックには移されていない。まだ完成段階ではなさそうだ」とコメントした。CNNテレビが報じた。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/25/2019072580027.html
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2019/07/25 10:00