http://image.kmib.co.kr/online_image/2019/0725/201907250405_11170924090109_1.jpg

安倍晋三総理の夢は「強い日本」だ。戦後世代初の総理として、最年少総理として、彼が2006年、第90代総理に就任した時も2012年、二番目に権力を握った時も彼のスローガンだった。それ以前も、今もアベは強い日本という直接表現を使ったり、これを連想させる言動を見せてきた。対北朝鮮強硬策、歴史わい曲、道徳教科書復活、独島(ドクト、日本名:竹島)領有権主張など彼の「強い日本の歩み」は周辺国の憂慮とも無関係ではない。
アベと右翼勢力にとって憲法改正は強い日本のための核心だ。軍隊保有と交戦権を禁止した平和憲法を改正し、集団的自衛権の全面行使を可能にすることだ。

韓国に対する輸出規制も単なる徴用賠償問題だけに関連したわけではない。強い日本作りの一過程としての経済侵略だ。アベは政治哲学を集大成した本「新しい国」(2013)を出版し、「強い日本を取り戻そう」と主張した。核心は戦後体制から抜け出すことでそれが結局、自身の政治的使命ということだ。
彼は戦国時代に日本を統一した幕府以来、明治維新と太平洋戦争を起こした帝国主義まで日本で英雄として持ち上げられる政治的指導者の隊列に自身をのせそうだ。最後の朝鮮総督だった彼の祖父阿部信行はこういう話をした。
(記者注:安倍総理と阿部信行は名字が異なり無関係だが、ハングルでは同じアベになるので親族と間違えられてきた。また、阿部信行の予言と言われる以下の発言も事実無根だが韓国メディアで繰り返される)

「たとえ戦争で負けても朝鮮が勝利したのではない。日本は朝鮮人に銃と大砲の代わりにさらに恐ろしい植民地教育を植えておいた。彼らは互いに仲違いして奴隷生活を送るだろう。」

アベが尊敬するという母方の祖父である元内閣総理大臣、岸信介は改憲と再軍備を叫んだ人だ。傀儡政権の満州国を作る上で、一番の貢献者でありA級戦犯だったが、3年で出てきて日本政界をしきった。アベの祖母の祖父(外姑祖父)大島義昌は1894年、日本軍8000人を率いて景福宮(キョンボックン)を占領した人物だ。朝鮮政府の無能は日本軍が漢陽(ハンヤン)を踏みにじっても、何の力も行使できないほどだった。

強い日本の一つの軸には「征韓論(朝鮮征服論)」がある。アベ一族の血にも征韓論が流れているようだ。必ず112年前(1907年7月24日)、日韓新協約(第2次乙巳保護条約)という不平等条約が締結され、日本人による次官政治が始まった。1週間後(7月3日)、大韓帝国軍隊は解散する。その時とは比較できないほど「強い韓国」であるが、内部の争いをしている時だろうか。

キム・ミョンホ首席論説委員

ソース:国民日報(韓国語)<[フォーラム-キム・ミョンホ]アベの‘強い日本’>
http://news.kmib.co.kr/article/view.asp?arcid=0924090109&;code=11171211&sid1=hon