(台北 6日 中央社)蔡英文総統は6日、台北市内で開かれた「アジア・太平洋国会議員連合」(APPU)年次総会の開会式であいさつし、手を取り合って協力し合い、インド太平洋地域の持続可能な発展のために新しい局面を切り開いていこうと加盟国・地域の国会議員に呼び掛けた。

APPUは、民主主義を支持する国会議員を対象にした国際組織で、台湾は「中華民国」の名称で正式加盟している。今年は中華民国と外交関係を持つソロモン諸島、キリバスなど太平洋6カ国のほか、日本、マレーシア、パプアニューギニア、タイなど計13カ国・地域の代表が参加した。このほか、関連イベントにはニュージーランド、オーストラリア、ドイツ、インドネシアの議員らも出席し、参加国・地域は計17カ国に上る。 

蔡総統は、加盟国・地域には海、民主主義、文化の多様性という3つの共通点があると指摘。APPUというプラットフォームを通じて共に国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の実現に尽力したいと述べ、われわれの経験を生かせば地球規模の気候変動という課題に大きく貢献できると意気込んだ。 

さらに、東南アジアや南アジア諸国との連携強化を目指す「新南向政策」を引き続き推進する姿勢を強調したほか、2015年に台米が締結し、今年から日本も加わった「グローバル協力訓練枠組み」(GCTF)や今年3月に発足した台米間の対話メカニズム「インド太平洋民主的ガバナンス協議」などを通じた人材育成にも意欲を示した。 

その上で、われわれは海とのつながりや民主主義の価値を介して運命を共有するばかりでなく、無限の発展の機会も有していると述べ、加盟国・地域間の相互協力の必要性を訴えた。 

(温貴香/編集:塚越西穂)

http://japan.cna.com.tw/news/apol/201908060005.aspx
中央社フォーカス台湾 2019/08/06 19:43

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「アジア・太平洋国会議員連合」総会の開会式であいさつをする蔡総統