(台北 9日 中央社)台風9号の強風域に入った台湾北部では、各地で浸水や停電などが相次いだ。中央災害対策センターによると、9日午後2時までに1人が死亡、9人がけがをしたほか、2531人が避難した。 

新北市や桃園市、新竹県、宜蘭県では計38カ所の避難所が設けられ、9日午後2時現在で696人が避難を続けている。桃園市では、北部の東西をつなぐ自動車道「北部横貫公路」で落石や土砂崩れが発生し、一時通行止めになったほか、大渓区でも道路の一部が陥没したり、地下道が浸水するなどの被害が出た。台北市では台風対策で木の剪定(せんてい)をしていた60代の男性が8日、バランスを崩して落下し、死亡した。 

▽7万戸以上が停電 

台湾電力の統計によれば、台風の影響で台北市、桃園市、新北市などを中心に台湾全土で7万7606戸で停電したが、9日午後4時までに7万7367戸が復旧した。 

▽鉄道や空の便にも影響 

桃園国際空港によると、8日から9日午後0時40分にかけて、計529便が欠航や遅延などの影響を受けた。 

台湾高速鉄道(高鉄、新幹線)は9日午前、台中−南港間の運行を見合わせたが、台風の影響が弱まったとして、同日午後から全線で運行を再開した。また、南港、左営各駅で各駅停車の臨時列車を午後1時以降に運行するほか、同2時以降には台中発台北方面行きの列車を運行する。 

台湾鉄道は9日、運休していた基隆−彰化間の特急・急行列車の運行を午前11時29分に再開したほか、花蓮と八堵を結ぶ特急・急行の運行も一部を除いて午後1時58分に再開。花蓮−八堵間の各駅停車も正午から平常運転に戻った。ローカル線の平渓線、深澳線、内湾線は運休を続ける。 

台北メトロ淡水線紅樹林駅と淡海新市鎮(ニュータウン)を結ぶ淡海ライトレール(軽軌、LRT)緑山線は9日午後2時から運転を再開した。 

(劉建邦、邱俊欽、葉臻、廖禹揚、余暁涵、汪淑芬/編集:塚越西穂)

http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201908090004.aspx
中央社フォーカス台湾 2019/08/09 16:45

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台風の影響で北部を中心に7万7000戸超が停電した