>>130
続き

放置される放射性物質
しかし、要因は自然放射線だけではない。

韓国では人工放射線が問題となることも多々あり、むしろ見過ごせないのはこちらの方だと言える。

例えば2011年にはソウルの蘆原(ノウォン)地区で、平均値の10倍近い放射線量が検出されたことがある。その原因は、道路の舗装に使われたアスファルトの原料に放射性物質が混入していたことだった。

しかも、そのアスファルト全体の480トンのうち280トンは、蘆原区庁裏の空き地に少なくも2年半以上放置されたのだった。

また、2015年には京畿道のあるアパートで通常の5倍近い放射線量が計測されたこともあった。こちらも同様に、外壁に使われたセメントに放射性物質が混入していたことが原因とされている。

さらに、昨年11月には韓国原子力研究院が放射性廃棄物を無断廃棄していたとして、職員5人が行政処分を受けている。

こうしたずさんな管理がソウルの放射線量の高さに影響している可能性がないとは言い切れない。