>>1のつづき

つまり、『視聴率至上主義』が問題なのだが、逆に考えると『韓国叩き』をすれば、喜んでテレビを見る日本人がどれくらい形成されているのかということでもある。

このような流れは、安倍政権に入って明確になった歴史修正主義と、右傾化の動きが作用していることを忘れてはならない。殖民地支配と侵略戦争の歴史の責任を認めない安倍政権の動きが日本国民の『反韓』、『嫌韓』感情を煽り、テレビも遠慮なく『韓国叩き』を行うのである。

実際、中学校の歴史教科書から日本軍慰安婦問題に関する記述はほとんど無くなった。去る3日、愛知トリエンナーレで『平和の少女像』の展示が中止になったのは、過去の日本軍の戦時性暴行を否認する歴史修正主義に基づいた政治家の詭弁と、これに同調する人々の脅迫によるものだった。安倍政権は人権問題である強制徴用問題に対しても、韓国側の対応を圧迫し、事実上の経済報復措置を取った。

絶えない日本の歴史修正主義的な言動の根底には、最終的には過去植民地だった韓国・朝鮮人に対する差別意識があるものと見られる。「韓国のくせに(意訳)」という考えが根底にあるため、「一度思い知らせてやる(意訳)」という式に繋がったのではないだろうか。このような態度はコノ・タロ(河野太郎)外相が先月、ナム・グァンピョ(南官杓)駐日韓国大使に対し(・・・違います)、「無礼だ」と言ったことからも伺える。元外務省の官僚は、「この発言はその昔、侍に一般庶民が “無礼” を犯した場合、殺しても処罰されなかった “キリステゴメン(切捨御免)” の延長線からの言葉だ」と話した。『目上の者』が『目下の者』に言う言葉であるという。ある在日同胞は、「日本は敵視する相手がいてこそ、自分の存在を確認する国」と話した。

韓国政府の韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)終了決定で、韓日関係はより一層揺れ動くことになった。日本で『嫌韓』が今以上に猛威を振るうのは明らかである。こういう時こそ冷静になる必要がある。日本側からの『上から目線』で頻繁に使う、『スクスク(粛々)とタムタム(淡々)と』立ち向かうことが必要ではないだろうか。『嫌韓』に『嫌日』で対応するつもりでなければ・・・。

・・・おしまい☆