香港の民主派政党・香港衆志(デモシスト)の黄之鋒氏(ジョシュア・ウォン、22)と周庭氏(アグネス・チョウ、22)が相次ぎ逮捕された。31日には民主派団体が大規模なデモを予定しており、影響力のある若手指導者の言動を制止する狙いがある。

民主派の香港政党・香港衆志は、両氏が30日朝、逮捕されたと発表した。

発表によると、30日朝7時半頃、黄氏は港鉄の海怡半島駅に向かう途中、接近してきた乗用車に突然、押し込まれて連行された。周庭氏は朝、自宅にいたところ連行、逮捕された。

香港警察は2人の逮捕を認めた。2人は許可されていない集会への参加を扇動、組織、参加などの容疑をもたれているという。

香港民族党の陳浩天氏も29日夜、香港国際空港周辺で逮捕された。陳氏はSNS で 「空港を出たら連行された。警察が私を逮捕した」と書き込んだ。香港メディアによると、逮捕理由は、デモに関連するという。

3人のほか、暴行被害を受けた人もいる。29日正午ごろ、デモの情報を共有していた民主運動家の岑子傑氏は、数人の友人とともにレストランで食事していたところ、鉄製の棒を持った2人のならず者から暴力を受けた。岑子傑氏をかばった友人は病院に搬送されたという。

同日、地下鉄による無差別攻撃に抗議するデモ「光復元朗」を呼び掛けた鍾健平氏は、現地メディアTMHKによる路上での取材中、4人の東南アジア系の男から鉄パイプや雨傘で殴打された。一緒にいた記者も負傷した。

香港民主派団体の「民間人権陣線」(民陣)は8月31日にデモを計画していた。しかし、警察当局は民陣の31日のデモ申請に不許可を通知した。これを受けて、民陣は「市民の安全を確保できない」との理由で、デモの開催をキャンセルした。

メンバー2人の逮捕を受け、香港衆志は声明を発表した。「31日に予定されているデモの前、抗議者を多数逮捕し、恐怖の雰囲気をあおっている警察当局に強い憤りを感じる。中国共産党が名指しして批判する運動の指導者を逮捕することによって、デモの背後に黒幕が存在するという共産党の論調を強調しようとしている」

「今回のデモに指導者も黒幕もいない。市民をデモへの参加に『扇動』したのは林鄭月娥(キャリー・ラム)香港行政長官の暴政と暴力だ。全ての市民は自身の良識からデモに参加している。これは揺るぎない事実だ」

続く

(翻訳編集・佐渡道世)

https://www.epochtimes.jp/2019/08/46597.html
大紀元 2019年8月30日(金)

https://i.imgur.com/KRGdFfq.jpg
黄之鋒氏、周庭氏など、香港で若手活動家らが相次ぎ逮捕されている。写真は2019年6月、周庭氏が来日時に撮影
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