(東京 6日 中央社)日本滞在中に脳出血で倒れ、入院していた台湾人女性が7日に帰国することになった。台湾から駆け付けて看病していた女性の夫が5日、見舞いに訪れた台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)の蔡明耀副代表に伝えた。日本での治療が一段落し、命に別条なくなったので帰国を決めたという。

女性は7月27日、2人の子どもを連れて池袋のショッピングセンターで買い物をしていた際に突然倒れ、病院に搬送された。これまでに手術を3回受けたが、あと1回、脳にたまった液を抜く手術が必要だという。女性は保険をかけておらず、日本での治療を続ければ医療費が高額になると知った謝長廷駐日代表(大使に相当)が先月30日、自身のフェイスブックを通じ、各界に関心を持ってほしいと呼び掛けていた。

中央社の取材に応じた蔡副代表は、女性を見舞うよう指示をしたのが、事件の成り行きを気に掛ける蔡英文総統と謝代表であることを明かした上で、代表処はこれまでにも、子どもの帰国の手伝いや通訳、家族との連絡などで支援を続けてきたと説明した。

女性が帰国する日には、居住地である中部・台中市にある病院の医療関係者が全行程で付き添う。心配されていた日本での医療費について、女性の夫は、車や時計などを売って工面したほか、病院も分割払いに同意してくれたと話し、代表処のサポートに感謝した。

代表処の職員によれば、台中市政府も金銭面で援助する方針で、東京在住の華僑や台湾各界からも寄付が寄せられているという。

(楊明珠/編集:塚越西穂)

http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201909060002.aspx
中央社フォーカス台湾 2019/09/06 14:04

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台北駐日経済文化代表処の蔡明耀副代表(左)と女性の夫=同処提供