1週間で5カ所に感染拡大

李首相「対策が不十分」と認める

トラックが感染源との指摘も、忠清南道・忠清北道・全羅南道・慶尚北道などをすでに往来

 仁川市江華郡で今回5カ所目となるアフリカ豚コレラの発生が確認されたことを受け、感染が全国に広がるとの懸念が高まっている。今月17日に京畿道坡州市で最初に感染が確認されたアフリカ豚コレラは、北朝鮮に隣接する漣川郡に続き、23日には漢江よりも南の金浦にまで南下、この日は江華でも感染が確認され、今や首都圏にまで感染が広がりつつある。

 農林畜産水産部(省に相当)はこの日午前、予備調査で感染の兆候が見られた仁川市江華郡のある養豚場を詳しく調べたところ、感染が確認されたと発表した。金浦で感染が確認されてからわずか1日でソウルと隣接する首都圏にまで広がりを見せているのだ。この養豚場では400頭の豚を育てていた。政府は今回感染が確認された直後に六つの重点管理地域(坡州、漣川、金浦、抱川、東豆川、鉄原)を指定して豚の出荷を禁止したが、仁川市江華郡はこの管理地域には含まれていなかった。

 これに先立ちこの日午前4時ごろ、前日午後に感染の疑いありと通報された坡州市内のある養豚場でも感染が確認された。この養豚場は2番目に感染が確認された漣川の養豚場から6.9キロ離れており、2300頭の豚を飼育していた。

 アフリカ豚コレラへの感染が重点管理地域の外にも広がりつつあることを受け、政府の初期対応に問題ありと指摘する声も上がっている。李洛淵(イ・ナクヨン)首相はこの日、緊急の関係長官会議で「感染対策が不十分だったことを認めざるを得ない」と述べた。

農林畜産水産部の調査によると、3番目に感染が確認された金浦、4番目の坡州の養豚場は1番目の坡州、2番目の漣川の養豚場との間でトラックなどが行き来していることが分かった。坡州と漣川に立ち寄ったトラックや、そのトラックが立ち寄った場所にあった別の車が金浦や坡州の養豚場にも来ていたため、トラックなどの移動によってウイルスが運ばれた可能性が考えられるからだ。

 そのためウイルスはすでに京畿道北部から南部にまで移動しているとの懸念も広がっている。坡州と漣川に立ち寄ったトラックは周辺の京畿道や江原道だけでなく、忠清南道、忠清北道、慶尚北道、全羅南道など南部地方にもすでに行き来したことが確認されているからだ。

 一方で国家情報院はこの日の国会情報委員会で「アフリカ豚コレラによって北朝鮮の平安北道にある養豚場が全滅した」と報告した。国家情報院は「(北朝鮮には)肉のある家がなくなったという不満が出るほど、北朝鮮全域でアフリカ豚コレラがかなりの広がりを見せている」「情報収集と共同の対策という次元で協力したいと考えているが、北朝鮮側が明確な態度を示さないので容易ではないのが現状だ」と説明した。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/25/2019092580097.html
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2019/09/25 11:20

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