>>1のつづき

『反日種族主義』に出てきた日本軍 “慰安婦” 制度に対する主張は、すでに学問的に克服されたという指摘もあった。この本でイ・ヨンフン元ソウル大教授は、「合法的な民間の公娼制が軍事的に動員されたものであり、慰安婦は廃業の権利と自由を持っていたので性奴隷ではなかった」と主張した。これについてカン・ソンヒョン教授(聖公会大学校東アジア研究所)は、「現在の研究では日本軍 “慰安婦” 制度が植民地の公娼制をモデルとするが、より抑圧的に変形させているという点、本人の意思に反して強制動員が広範囲に行われ、公娼制は戦前の日本の刑法と国際法でも違法という点、 “慰安婦” の生活が性奴隷と同じである点、さらに植民地の公娼制だけではなく、日本本土の公娼制も性奴隷の観点で見なければならない点を明確にしている」と述べた。

発表者は『反日種族主義』の著者の政治的意図も指摘した。パク・スヒョン事務局長(民族問題研究所)は、「筆者の大部分はニューライトとして、これらが主導した代案・教学社・国定歴史教科書は親日と独裁の美化や内容不十分により廃棄された。学問的に死亡宣告を受けたも同然である。彼らの意図は、日本の極右勢力「新しい歴史教科書をつくる会」のように大衆的影響力を拡大して保守層を結集し、これを通じて自分たちの立場を強化しようとすること」だと分析した。キム・チャンロク教授は、「イ・ヨンフン氏が小説家の趙廷来(チョ・ジョンネ)氏を非難するために用いた『狂気じみた憎悪の歴史小説家』という言葉は、果たして本当は誰にふさわしいのか」と問い返した。

・・・おしまい☆