【広州=川上尚志】中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は23日、画面を折り畳めるスマートフォン「Mate X」を中国で11月15日に発売すると発表した。当初は19年半ばに発売する予定だったが、部品調達の遅れなどが原因で延期していた。折り畳みスマホは韓国サムスン電子も9月に韓国で発売しており、今後は競争が激しくなりそうだ。

Mate Xは次世代通信規格「5G」に対応し、動画などを高速でダウンロードができる。画面のサイズは畳んでいる状態では6.6インチで通常のスマホと同じ大きさ。広げると8インチになりタブレットとして使え、画面を二分割して2つのアプリを同時に操作できる。価格は1万6999元(約26万円)。サムスンの折り畳みスマホ「ギャラクシーフォールド」(239万8千ウォン=約22万円)に比べ円換算で2割ほど高い。

ファーウェイは同日、2019年の世界でのスマホ出荷台数が22日までに2億台を超えたと発表した。18年通年の出荷台数(2億600万台)の水準に約10カ月で到達した。米政府による輸出禁止措置などの制裁が強まるなかでも、スマホの出荷は好調だとアピールした格好だ。ただ中国市場での伸びがけん引する一方で欧州など海外での出荷は伸び悩んでおり、今後失速する恐れもある。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51299410T21C19A0FFE000/
日本経済新聞 2019/10/23 17:29

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ファーウェイは19年半ばに折り畳みスマホ「Mate X」を発売する予定だったが延期していた(2月、スペインでの展示会)