2019年11月22日、中国メディアの環球網によると、韓国国内で「米国が韓国に対して在韓米軍の撤退をちらつかせながら、在韓米軍費用をさらに負担するようゆすりを仕掛けている」との声が上がっている。

記事によると、韓国紙・朝鮮日報は21日に「米政府が在韓米軍1旅団の撤退を検討中である」と報じた。数日前には米国が韓国に対して約50億米ドル(約5400億円)の在韓米軍費用を求めたことが伝えられたばかりで、韓国世論からは「軍事費のゆすりだ」の批判が飛び出したと記事は伝えている。

そして、「いきり立つ韓国世論に対して韓国政府が直ちに『なだめ』にかかった」とし、同日に国防部報道官が「あくまでメディアの報道であり、米政府の声明ではない」と語ったこと、康京和(カン・ギョンファ)外相も「エスパー米国防長官が数日前に在韓米軍の削減は行わないとの意思を公に示している」と語ったことを紹介した。

一方で、「韓国政府高官の発言は韓国世論の怒りの感情を抑え込むには不十分だった」とし、韓国・中央日報が「これまで外部から在韓米軍撤退の情報が出るたび米国防当局は一概に否認してきた。しかし、トランプ政権においてこの防衛線はもはや崩壊したようだ。米陸軍は9カ月ごとに韓国に新しい装甲旅団を派遣しており、次回は来年4月の予定になっている。年末までに防衛費用負担の決着がつかなければ、米国はこの旅団の派遣を拒否するというカードが切れる」と評したことを伝えている。

記事はまた、米国防総省の報道官が「報道は完全に事実に反するものである」とし、朝鮮日報に対して当該報道の即時削除を要求したものの、朝鮮日報のウェブサイトでは数時間後も掲載されたままになっていたとも報じた。
Record China
2019年11月22日(金) 11時10分
https://www.recordchina.co.jp/b761465-s0-c10-d0135.html