【ソウル聯合ニュース】北東アジア国際情勢の明暗を分ける韓中日3カ国首脳の外交戦が23日から始まる。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は中国四川省・成都で開かれる韓中日首脳会談(24日)などに出席するため23日に中国を訪問し、同地で韓日、韓中首脳会談を行う。

特に24日の安倍晋三首相との会談では、日本による韓国への輸出規制問題で解決の糸口を見つけられるかが焦点だ。日本政府は今月20日、7月に韓国向けに強化した輸出規制の一部を緩和したが、韓国は規制前の状態に戻すべきだとする立場を示している。

 これには韓国と日本の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の条件付き延長問題や強制徴用問題などが複雑に絡んでおり、今回の首脳会談の結果は今後の韓日関係の流れを左右する重大な局面になるとみられる。

◇重大局面を迎えた韓日関係

 韓日関係は7月に日本政府が対韓輸出規制の強化を発表してから悪化の一途をたどっている。両国共に関係改善の必要性では認識が一致しているだけに、今回の韓日首脳会談でそのきっかけをつくるべきとする声が上がっている。

 日本政府は20日に韓国向けに輸出規制を強化した半導体材料など3品目の一つ「レジスト」について、規制強化措置を一部緩和した。これを受け、青瓦台(大統領府)内では今回の韓日首脳会談に対し、前向きな成果を期待するムードが広がりつつある。「根本的な解決策としてはまだ足りない」(青瓦台高官)としながらも、日本側が最低限の対話の意思を示したものと評価できるためだ。

 青瓦台は輸出規制問題について、強化措置が発表される前の状態に戻すことを前提に、GSOMIAの延長を検討するとの立場だ。日本が輸出規制強化措置を撤回し、GSOMIAを延長するとの「一括妥結」を青瓦台は期待しているのだ。この可能性については予断を許さないとの慎重論が少なくない。

 日本の輸出規制強化措置が、韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用判決に対する事実上の報復措置であることから、今後の韓日間の対話で日本側が強制徴用問題を取り出せば、関係改善まではまだ時間がかかるとの分析だ。

◇韓中首脳の対北メッセージに注目

 韓中首脳会談(23日)では北朝鮮の挑発を防ぐための中国の役割を協議するとみられる。

 北朝鮮が一方的に設定した米朝非核化交渉の期限である年末が迫るなか、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)は朝鮮労働党の中央軍事委員会拡大会議を開いて「自衛的国防力の強化」を協議するなど緊張を高めており、一部ではクリスマスに大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を行うのではないかとする懸念が広がっている。

 文大統領は習近平国家主席との会談で、緊張を高める北朝鮮の挑発を防ぎ、米朝対話を進展させる方策を議論するとみられる。

 今回の首脳会談はクリスマスを控え、韓国と中国の首脳が北朝鮮に対し、公式なメッセージを出せる最後の外交舞台であることから注目される。

 安倍首相と習近平主席も23日に北京で会談する。

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聯合ニュース 2019.12.22 15:20