メキシコのテオティワカンの人間の骸骨は、6世紀中期から末期に大飢饉がこの都市を
襲い、その直後にこの都市が滅亡したことを強烈に示唆している。

ペルーでは、考古学的な証拠が6世紀の異常事態を示していた。つまり、ナスカ文化が
地下水路を必死に建設した事実である。

アラビア半島のイエメンでは、540年代に巨大ダムが大洪水で決壊した。

資料と年輪、それに考古学資料のすべてが「6世紀中期は、異常な悪天候に見舞われた
時期だった」ことを指し示している。日光は薄暗くなり、地球に届く太陽熱は減少し、
干ばつ、洪水、砂嵐が起こり、季節外れの雪と特大のひょうが降った。