朝鮮半島が日本に植民地支配された時代にハングルで詩を書いた尹東柱(ユンドンジュ)(1917〜45)が福岡刑務所で獄死してから75年となった16日、かつて刑務所があった福岡市早良区百道2丁目のももちパレスで追悼式が開かれた。約60人が参加。遺影に花を手向け、詩を朗読して交流した。

 市民グループ「福岡・尹東柱の詩を読む会」が中心となり、1995年から毎年開いている。尹は韓国では「国民的詩人」として親しまれているが、代表の馬男木(まなぎ)美喜子さんによると、日本でも長年の愛読者に加え、近年はK―POPやK―文学をきっかけに関心を持つ人が増えているといい、「詩の魅力でつながり、理解し合える」と話した。この日も日本人や在日コリアン、韓国人や中国朝鮮族の留学生、韓国から駆けつけた人ら幅広い層のファンが集まった。

 尹は現在の中国・吉林省延辺朝鮮族自治州生まれ。現在の韓国・延世大を卒業後、日本に留学中の43年に治安維持法違反容疑で逮捕され、45年2月16日に27歳で獄死した。遺稿詩集は解放後の韓国で出版され、日本語や英語など8カ国語に訳されている。(佐々木亮)

https://www.asahi.com/articles/ASN2J71SKN2JTIPE01C.html
朝日新聞デジタル 2020年2月17日 9時00分

尹東柱wiki
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%B9%E6%9D%B1%E6%9F%B1