日韓両政府は6日、ソウルで10日に開催する予定だった輸出管理に関する政策対話をテレビ会議方式に切り替える方向で調整に入った。

 日本は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、来週以降、韓国からの入国制限を強化する方針で、幹部らの韓国出張が困難になった。日韓双方の関係者が明らかにした。

 政策対話は昨年12月以来で、日本が昨年夏に対韓輸出管理を厳格化してから2回目。韓国が求める厳格化措置の早期解除に向けて、歩み寄れるかどうかが焦点で、経済産業省と韓国・産業通商資源省が局長級の対面協議を予定していた。

 ただ、日本政府は5日、新型肺炎の拡大を防ぐため9日以降、中国と韓国からの入国者を2週間、事実上隔離する水際対策を決めた。経産省は幹部らをソウルに派遣すれば、帰国後に対象となり業務に支障が出るとみて、テレビ会議実施へ調整を進める。韓国内には日本の入国制限強化への反発もあり、対話開催に影響する可能性もある。

 新型肺炎が各国で広がる中、中国の習近平国家主席の来日が延期されたほか、4月開催予定の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議も電話での協議に変更されるなど、多くの国際会議が大幅な見直しを迫られている。 

最終更新: 3/6(金) 14:40