新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、政府は9日から中国・韓国からの入国者に事実上、2週間の「隔離生活」を要請する。政府の方針表明から一夜明けた6日、空港などでは慌てて旅行を取りやめる人の姿があった。留学生ビザも効力停止の対象となるため、対応に追われる大学も出るなど混乱が広がっている。

 福岡空港(福岡市)では6日、ソウルに向かう予定だった長崎市の女性会社員(53)がキャンセル手続きをとっていた。長女(25)と韓国アイドルの誕生日イベントに参加するためで、帰国予定が9日だった。「私は帰国後2週間は在宅勤務の予定だったが、娘は仕事に行けなくなる。何とかキャンセルできてよかった」と、ほっとした様子だった。

 5日に商談で福岡市に来て6〜10日にソウルに滞在する予定だった盛岡市の自営業女性(50)は「(入国制限の)ニュースを今朝知って『は? 本当に?』と声が出た。政府からこんなに急に方針を出されても困る。すべての予定が狂う」と怒りをにじませた。

 博多港(福岡市)では6日、韓国・釜山からの船を下りた人たちがほっとした表情を浮かべる中、フェリーから積み荷を受け取っていた韓国人の男性会社員(35)が険しい表情を見せた。「慰安婦問題などでこじれた日韓関係が、さらにコロナウイルスで悪化しないか心配だ。福岡市内で食事をする時も韓国語を話しているだけで攻撃されないか不安になる。両国とも冷静に対応してほしい」

 JR九州高速船(同市)は6日、福岡―釜山を結ぶ高速船「ビートル」を9日から3月末まで運休すると発表した。同社は6日、政府から運航停止の要請を受けたが、運休中の補償は示されていないという。担当者は「何も聞いていない」と戸惑いをにじませた。

 博多―釜山間を結ぶフェリー「カメリアライン」(同市)も政府要請を受けて、8日の釜山発から3月末まで旅客の運送を停止する。

 ビザの効力停止も波紋を広げている。

 西南学院大(福岡市早良区)では、韓国に留学している学生2人に対して8日までの帰国を求め、学生も準備を始めた。一方で、4月から中国と韓国の留学生約30人を受け入れる予定だが、入国できない恐れもある。同大学国際センター事務室は「4月以降もビザが出なければ影響は大きい。入国管理局などに問い合わせて学内で協議を進めたい」と話した。【吉川雄策、浅川大樹】

毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200306-00000085-mai-soci

3/6(金) 19:07配信

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