新型コロナウイルスの感染拡大で、中国・韓国からの入国者全員を14日間待機させるなどの措置を日本政府が公表。韓国・大邱(テグ)市の団体との交流ツアーを主催する一般社団法人「神戸コリア教育文化センター」(神戸市長田区)代表の金信縺iキムシニョン)さん(67)は「今回の決定には驚いた。日本国内の検査体制が不十分という声がある中、どれだけ実効性があるのか。仕事で日本に来ざるを得ない人もいる」と疑問を呈した。

 一方で「既に影響は大きく、2月の時点で交流事業は中止を余儀なくされていた」と話す。2020年度の交流事業について、大邱市側の担当者と2月ごろに打ち合わせをする予定だったが、同市では新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化。担当者が現地でのボランティア活動に追われ、来日できなくなっていたという。
 20年は大邱市と慶尚北道(キョンサンプクド)の観光年で、大邱市長と慶尚北道知事が2月9日にPRのため来日予定だったが、取りやめに。さらに、今年は同市と神戸市が友好都市10周年でもあり、秋ごろに予定されているイベントも中止や延期の可能性があるという。
 金さんは「経済や交流の面では深刻な影響が出るだろう。いつ終息するかも分からないので、夏以降に予定されていた行事も中止になる可能性もあり、メドが立たない」と嘆いた。【韓光勲】
https://mainichi.jp/articles/20200306/k00/00m/040/305000c