新型コロナウイルス拡散拡大の余波で今年は企業の設備投資が昨年の半分水準に縮んだことがわかった。実体経済が急速に冷え込み今年の韓国の経済成長率はマイナスを記録するかもしれないとの見通しも出てきた。

金融監督院が22日に明らかにしたところによると、今年に入りこの日までに設備投資と有形資産取得を公示した企業はLGイノテックやホテル新羅など25社で、投資金額は2兆1851億ウォンだった。前年同期に24社が公示した投資金額4兆9291億ウォンに比べ55.6%減った。

新型肺炎の影響で消費と輸出が萎縮する渦中で企業の設備投資も揺らいでいるのだ。国内総生産(GDP)を構成する消費・輸出・投資の3大軸がぐらつくと経済分析機関であるキャピタルエコノミクスは今年の韓国の成長率をマイナス1.0%と予想した。

◇企業の設備投資「半分」…今年はマイナス成長懸念

◇内需・輸出の不振長期化の見通し…今年に入り設備投資計画2兆ウォンだけ

新型コロナウイルスの衝撃が「消費の崖」に続き「投資の崖」に拡散している。輸出と内需の不振が長期化するという見通しに企業が新規設備拡充に乗り出せずにいるという分析が出ている。

投資・輸出・消費の韓国経済を支える3大軸がすべて揺らぎ、韓国経済への見方も暗くなっている。最悪の場合、今年の経済成長率は通貨危機を体験した1998年から22年ぶりにマイナスを記録しかねないという見通しも出てきた。

◇企業、新規投資「考えることもできない」

22日の金融監督院によると、今年に入りこの日までに設備投資計画を公示した企業はLGイノテック、ホテル新羅、韓進など25社で、その規模は総額2兆1851億ウォンだった。前年同期と比較し55.6%減った。

漢城大学経済学科のキム・サンボン教授は「外部活動を自制して消費が萎縮しているところに世界の工場が生産を止め輸出も打撃を受けている。輸出販路がふさがり工場稼動率が落ち企業が新規投資にも出ずにいる」と話した。

新規投資どころか好調に稼働していた工場も新型肺炎の余派で停止している。今年に入りこの日まで現代自動車、起亜自動車、ハンファソリューション、アモーレパシフィックなど上場企業14社が新型肺炎の余波で生産を中断したことがあると公示した。

新型肺炎の影響で多くの企業が売り上げ急減にともなうキャッシュフロー悪化に苦しめられている。存廃の岐路に立たされる状況で新規設備投資は考えることすらできないというのが業界の説明だ。

大韓航空、ハナツアー、韓世実業などは今月発表した監査報告書で「新型肺炎の感染拡大で景気萎縮の懸念が大きくなり、収益創出とキャッシュフローも予想が難しくなった」と吐露した。

中央日報/中央日報日本語版 2020.03.23 11:15
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