『韓国消失』ゴードン・チャン著 半島と日米の危機を探る

 本書は昨年、米FOXテレビコメンテーターで弁護士、ジャーナリストのゴードン・チャン氏が米国で出版した『LOSING SOUTH KOREA』の内容に危機感を募らせて企画された日本語版です。

 チャン氏は、本書で文在寅大統領が反日感情をかき立て、「活力ある民主主義国家となった韓国を全体主義の国家に引きずり込もうとしている」と書いています。また、文大統領が進めようとする「統一朝鮮」は北朝鮮による韓国統合を意味すると強調。それは金正恩総書記が目指す韓国占有の「最終勝利」を実現する危険性をはらみ、「文在寅は、大韓民国の19代目の大統領だが、その有終の美を飾ろうと決心したのかもしれない」と結んでいます。

 そんなチャン氏の問題意識を「日韓関係のあるべき姿を考えるヒントとすることができる」とし、チャン氏の著書に加え、日韓台の専門家による韓国政治の迷走ぶり、今後の展開などの分析を交え構成したのが本書です。

 日韓ベストセラー『反日種族主義』の編者、李栄薫氏が「出版に寄せて」を執筆。さらに趙源震・韓国ウリ共和党共同代表が「独裁者に屈服してはならない 韓国保守派の闘い」、加藤達也・産経新聞元ソウル支局長が「2020年日本にのしかかる『韓国リスク』」、顔慶章・元台湾財務部長が「予言者のジレンマ」を寄稿しています。

 朝鮮半島と日米の危機−。チャン氏の予言(主張)と併せて必読です。(産経広告社・1500円+税)
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/sankei-lif2004110017.html