もう我慢できない!観光という名のルール違反に、対馬の神社が「韓国人お断り」を表明:「観光公害」の解決策はどこにあるのか
訪日ラボ編集部2020年04月13日


2019年後半は、日韓関係の悪化から一気にインバウンド韓国市場が縮小してしまいました。なんとか市場を盛り返す策を考える観光地もあったと考えられます。

ところが2020年が明けて、対馬のある神社では、韓国人のマナーの悪さを理由に、観光地への韓国人受け入れを無期限で停止するとSNS上で喧伝しています。

事件発生のいきさつと、受け入れ停止に対する日本社会の反応や、類似した問題を回避する方法について解説していきます。

●対馬の和多都美神社が、団体客の韓国人を拒否→外国人の参拝を全面的・無期限で停止

韓国人観光客を制限します。
断っておきますが、ヘイト、人権侵害だと思われる方は、直接、私と対面して討論しましょう。
これ以上、信仰の場を破壊する行為は、絶対に許しません。 pic.twitter.com/KsryxiOtk1
― ねぎたま (@watazumi55) January 8, 2020

2020年1月、長崎県対馬市の和多都美神社では韓国人観光客を指すと思われる文脈で「外国人」の立ち入りを無期限で停止する旨を、和多都美神社禰宜(ねぎ)と名乗るアカウントがツイッターで表明しました。
禰宜は神社における神職の職名の1つであり、一般的には宮司を補佐する役職です。これまでも、団体客の訪日韓国人に対し、神社でのマナーを守って参拝してもらえるよう取り組んできたところが、観光客やガイドの行動を変化させることができず、今回の受け入れ停止を決断したとしています。

●以前から悩まされていた「マナー違反」

和多都美神社では以前から、韓国人観光客とガイドのマナーの悪さに悩まされてきたそうです。
韓国人ガイドの中には、注意すると逆上する人もいたといいます。和多都美神社禰宜は、その様子を告発するツイートを投稿しています。
迷惑行為とは具体的には、神社拝殿の入り口を塞いだ状態で、10〜20分にわたり説明をする行動だそうです。こうした行動をとる人物の8割が、韓国人ガイドだったと主張しています。
他の参拝者が来ても道を空けないことに不都合を感じ、神社から注意をすると感情的に反論されるといった事例が繰り返し発生したといいます。

ガイドには拝殿に乗りあがって案内をする人もいたといいます。神社は、多いときで1日約40人のガイドに注意していたとも話しています。

口頭による注意で改善できると思い、2019年の春から夏にかけては、朝9時〜17時まで毎日外で注意する事態となりました。
禰宜に体力的・精神的に負担がかかるだけでなく、本来の神社職務が行えない、他の観光客に対してもマイナスなイメージを与えるなどの深刻な事態につながっていったといいます。


●線引きはどこに?観光という名の「破壊行為」?

和多都美神社禰宣のツイッターに寄せられた反応のなかには「日韓関係が悪化している現状では仕方ない」「神社に敬意を払わないならやむを得ない」「面白半分に信仰の場を汚したり破壊したりすることは許されない」というように、受け入れ停止へ賛同する声が挙がっています。
「相手への敬意」を相手が受け取れるかたちで示すこと、反対に失礼に当たる行為を行わないよう気をつけることが解決策として考えられるでしょう。
これらの姿勢は、日本人が国外に旅行する際にも意識すべき点です。

●主語を拡大しすぎてしまうことは誤り

一方で、「一人の行動で国全体を決めつけるな」といった声も見られました。一部の韓国人の振る舞いをもって、その属性にあるすべての人の行動を制限することには、トラブルを起こさない韓国人の権利を不当に奪っているともいえるでしょう。

神社は韓国人の入場禁止を表明していますが、実際に韓国人の受け入れを全面的に停止することは法律上可能なのかというと、専門家によれば、法律上許されない可能性もあるようです。神社への参拝行為は「憲法20条 信教の自由」という基本的人権に関わるものだからです。

何らかの問題があった場合、それに関与した個人に対し法的措置をとることはできますが、その個人と同じ属性の人々に対し一律に参拝を禁止することはできないと考えられます。

訪日ラボ
https://honichi.com/news/2020/04/13/shrinexkoreantourist/
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