ガソリンスタンド業界1位のSKエナジーに加盟するガソリンスタンド7カ所が先月、休業した。京畿道華城(ファソン)など首都圏のほか、慶尚南道巨済市(コジェ)にあるガソリンスタンドなど所在地も幅広い。休業のガソリンスタンドとは別に、同社加盟ガソリンスタンドのうち先月初めに廃業したガソリンスタンドも4カ所ある。計11カ所のガソリンスタンドが営業を停止したのだ

SKエナジー側は19日、「新型コロナウイルス感染症による内需不振などの影響で閉鎖するガソリンスタンドが増えていて、頭を悩ませている」とし「個人事業者が運営する加盟ガソリンスタンドは打撃が大きい方」と伝えた。

閉鎖するガソリンスタンドが増えている。18日の韓国石油公社の価格情報サイト「オピネット」によると、先月末の全国のガソリンスタンドは1万1545カ所だった。昨年末と比較すると3カ月間に32カ所のガソリンスタンドが閉鎖した。2016年末(1万1993カ所)と比べると、448カ所も減少している。ガソリンスタンドが閉鎖するのは一言で「商売がうまくいかない」からだ。地域の有志や財力家がガソリンスタンドを運営し、利益も多いため、「ガソリンスタンドの家の子は金持ち」と言われていたが、これも過去のことになった。

数年前から冷え込んでいるガソリンスタンド業界に最近の新型コロナ事態は致命打になった。大韓石油協会によると、今年1−2月の韓国国内の石油製品消費量は1億5278万2000バレルと、前年同期(1億5913万6000バレル)比で4%減少した。大韓石油協会の関係者は「3月の石油製品消費量統計はまだ集計中であり、正確な数値は確認できていないが、体感上、例年に比べてかなり消費量が減少したという見方は一致している」と述べた。

いわゆる「ドライブシーズン」が消えた影響も大きい。春から初夏にかけて旅行客が増える時期のことだ。旅行客が増えて石油製品の消費も増えるため、精油業界はこの時期を重視している。しかし今年は社会的距離などで春の需要期が消えている。

廃業のほか営業を暫定的に停止した休業ガソリンスタンドは正確な数さえも把握できていない。ガソリンスタンドを廃業するには撤去費用と環境改善負担金を別に負担しなければいけない。規模によって異なるが、1カ所あたり1億ウォンから多ければ3億ウォンほどかかる。経営悪化で閉鎖するガソリンスタンドの立場では廃業よりも休業を選択するしかない理由だ。

こうした事情であるため、休業・廃業ガソリンスタンドの売りが出ても取引は成立しにくい。精油業界の関係者は「当分はガソリンスタンド業況が良くならないというのは見方が多いため、売りが出ても買収しようとする人は少ない」と伝えた。

精油業者もガソリンスタンドを助けるために苦心している。ガソリンスタンドの空間自体を一種の配送プラットホームにするホームピック(Home Pick)サービスの導入が代表的な例だ。ホームピックは業界1・2位のSKエナジーとGSカルテックスが2018年から導入して運営中の「マイクロ物流」サービスをいう。宅配物品を大手宅配会社に伝える過程でガソリンスタンドの遊休空間を一種のターミナルとして活用する。

ガソリンスタンド事業主としては空間を貸して月々の賃貸料を受けることができる。現在まで400カ所以上のガソリンスタンドがホームピックサービスにスペースを供給している。しかし配送物量が常に一定水準以上でなければならず、ガソリンスタンド内に遊休空間がなければいけない点などは限界に挙げられる。しかし現在としてはホームピックを除いてこれという支援案を期待するのは難しい。

中央日報日本語版
https://news.yahoo.co.jp/articles/412944706c626ff6b2fe723f2511436acc5d390d

4/20(月) 14:04