新型コロナウイルスの治療薬として、エイズ治療薬「ネルフィナビル」と白血球減少症などの治療薬「セファランチン」の併用が有効とみられることを、東京理科大や国立感染症研究所などの研究チームが細胞を使った実験などで確認したと22日、発表した。

 セファランチンは植物の根に含まれる有機化合物で、1934年に日本の薬学者によって単離された。

 新型ウイルスは体内の細胞に入り込んで増殖するが、セファランチンはウイルスが細胞内に入り込むのを、ネルフィナビルは新型ウイルスが細胞内に入り込んだ後、増殖するのに不可欠な遺伝子の複製を、それぞれ妨げるという。

 2つの薬を併用することで効果が上がり、使用から1日で、感染細胞から放出される増殖後の新型ウイルスを、検出限界以下まで抑えたという。

 患者に投与した場合の効果をシミュレーションで予測したところ、ウイルス量が約93%減少し、快方するまでの期間が5日半ほど短くなった。ネルフィナビルの単独投与でもウイルス量が約91%減少し、期間も4日間ほど短縮した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200422-00000526-san-hlth
4/22(水) 14:47配信 記事元 産経新聞