【香港時事】香港で5日、初代行政長官の董建華氏や前長官の梁振英氏ら親中派の大物政治家が中心となり、民間組織「香港再出発大連盟」を発足させた。1500人超のメンバーには、香港有数の富豪である李嘉誠氏ら経済界の重鎮多数や大学関係者も含まれている。

 新組織は「一国二制度の堅持と経済の立て直し」を掲げるが、9月の立法会(議会)議員選挙に向けた親中派の結束強化や、国家への反逆行為を禁じる「国家安全条例」といった民主派の反発が強い条例制定に向け、何らかの働き掛けがされるのではとの臆測を呼んでいる。

 董氏と梁氏は中国の全国政治協商会議副主席を務めており、本土側との関わりも深い。報道によると、新組織には中国の全国人民代表大会常務委員や現役の立法会議員も加わり、林鄭月娥長官と中国政府の出先機関トップがそれぞれ祝辞を送った。

 5日に記者会見した董氏は昨年の反政府デモに触れ、「(デモ隊は)香港社会を破壊し、外部勢力は『民主と人権』を名目にそうした暴力行為を助長した。一致団結して香港を正常な軌道に戻す」と強調した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050500493&;g=int
時事ドットコム 2020年05月05日17時38分