エスパー米国防長官は4日、新型コロナウイルスの感染拡大で米軍の活動を大きく縮小している中でも、アジアでの即応態勢は「維持できている」と述べ、短距離ミサイル実験を続ける北朝鮮や台湾周辺などで軍の活動を強める中国をけん制した。首都ワシントンのシンクタンク、ブルッキングズ研究所のイベントで語った。

 エスパー氏は在韓米軍が早期に感染防止策を取っていたことや、米軍の艦船の大半は感染者を出していないことを挙げ「即応態勢への影響は少ない」と述べた。

 中朝への抑止力の役割を担ってきた戦略爆撃機を4月に米領グアムから本土に移したことについては「敵国に動きを予測されにくくするためだ」と説明。「同盟国にはこれまで通りの安全保障を提供できる」と強調した。

 中国については、南シナ海や台湾周辺で「やや挑発的になっている」と指摘。米海軍の艦船に台湾海峡を航行させていることを挙げ「中国の動きを引き続き監視する」と語った。(共同)

https://www.sankei.com/world/news/200505/wor2005050010-n1.html
産経ニュース 2020.5.5 08:28

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エスパー米国防長官(右)とトランプ大統領(AP)