「このままでは刑死した23人の(朝鮮人の)先輩たちに申し訳ない。次の臨時国会で(特別給付金を支給する)法案を成立させ解決してほしい」

 通常国会の閉会を2日後に控えた今月15日、第2次世界大戦の元BC級戦犯で、在日韓国人の李鶴来(イハンネ)さんは、東京都内の衆議院第2議員会館で声を絞り出すようにして訴えた。

 日本の支配下、朝鮮半島の農村で生まれ、95歳になった。「体調はよくない」と言い、体は一回り小さくなった。新型コロナの感染が心配だったが、支援者に感謝を伝えたい、と不自由な体を車いすに託して来た。

中略

 李さんはいつも「不条理」という言葉を口にする。「日本は、都合のよいときだけ私たちを日本人として扱い、酷使した。戦争に負ければ、日本国籍がないと知らん顔。あまりにも無責任だ」。

朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S14530721.html
(取材考記)給付金法案、在日韓国人の訴え置き去り 95歳元BC級戦犯「あきらめない」 桜井泉:朝日新聞デジタル