韓国江原道平昌(カンウォンド・ピョンチャン)に位置する私立植物園に設置された『永遠の贖罪』という造形物をめぐり、韓日間の葛藤に再び火がついた。日本側はひざまずいた男性が安倍晋三首相なのではないかとして怒りをあらわにしている。だが、植物園側は「造形物を撤去するつもりはない」と言って退く気配はない。日本は引き続き外交問題化するという立場だ。2012年の李明博(イ・ミョンバク)元大統領の独島(トクド、日本名・竹島)訪問から、昨年始まった日本製品不買運動まで、最近10年間の韓日葛藤事件を整理してみた。

(1)2012年8月 李明博元大統領の独島訪問

李明博元大統領が2012年8月10日、歴代大統領として初めて独島を訪問した。国内では落ちた支持率を取り戻すためのものだという分析が出され、日本は激しく抗議しながら駐韓日本大使を12日間帰国させるなど、韓日関係が急速に冷え込んだ。

(2)2013年7月 米国に初めて「平和の少女像」建設

2013年7月、米国カリフォルニア州ロサンゼルス北東側の小都市グレンデールに米国最初の「平和の少女像」が設置された。日本極右団体は少女像の設置を阻止しようと米国裁判所に訴訟まで出したが、大法院で最終的に敗訴した。

(3)2013年12月 安倍首相が靖国神社参拝

2013年12月、安倍晋三首相が第2次世界大戦A級戦犯が合祀されている靖国神社を直接訪れて参拝すると、韓日関係が再び冷え込んだ。朴槿恵(パク・クネ)政府は「時代錯誤的行為に慨嘆と怒りを禁じ得ない」という公式立場を出し、米国国務省も「失望した」と批判声明を発表した。周辺国の激しい抗議が続いたため、安倍氏はその後、直接参拝ではなく供物だけ奉納している。

(4)2015年5月 福島水産物輸入禁止措置WTO提訴

韓国は2011年3月11日に福島原発事故が発生すると同年福島近隣の農水産物の輸入を禁止した。2013年には福島近隣8県の水産物輸入禁止特別措置を発表したが、日本は自国の水産物を差別する行為で韓国の核種検査の追加要求は不当だとしながら、2015年5月韓国を世界貿易機関(WTO)に提訴した。韓国は2019年4月、2審で最終勝訴した。

(5)2015年7月 軍艦島、ユネスコ世界文化遺産登録

2015年、日本が軍艦島を含めた明治近代産業施設を国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録したことを受け、韓日間の歴史葛藤が再燃した。韓国側は日本が朝鮮人強制徴用歴史を隠して歴史をわい曲していると批判し、結局日本は朝鮮人強制労働事実を認めて犠牲者について説明する情報センターを建設することを国際社会に約束した。

(6)2015年12月28日 韓日政府旧日本軍「慰安婦」合意

朴槿恵政府は2015年12月28日、日本政府と「最終的かつ不可逆的」としながら慰安婦合意に署名した。当時、韓日政府は慰安婦被害者問題に対する日本政府の責任を認め、慰安婦被害者支援財団に日本政府が10億円を拠出することを約束した。だが、韓国内の慰安婦被害者女性や遺族、市民団体は政府の一方的な合意だとして強く反発した。

(7)2016年12月 釜山(プサン)総領事館前の少女像奇襲設置

釜山少女像は2016年12月、市民団体が韓日慰安婦合意への反対と日本の歴史謝罪要求の意味を込めて釜山の日本総領事館前に設置された。日本は抗議の意味で駐韓日本大使と釜山総領事を本国で召還し、韓国と協議中だった通貨スワップ交渉も中断した。

(8)日本輸出規制に対抗した「ノー(NO)ジャパン」

昨年7月、韓国裁判所の強制徴用賠償判決に不満を抱いた日本政府が韓国に対する輸出規制を断行した。韓国でもこれに対抗する「日本製品不買運動」が起きた。「ノージャパン」「ボイコットジャパン」など、日本ブランドの不買運動は今まで1年以上継続している。

(9)2020年 安倍謝罪像論争

江原道平昌郡(カンウォンド・ピョンチャングン)にある韓国自生植物園が来月10日に『永遠の贖罪』という題名の造形物を大衆に公開すると明らかにした。この造形物は少女の前にひざまずいてひれ伏している男性の姿をしているが、ここで土下座をしている男性が安倍首相を象徴していると伝えられて波紋が広がった。菅義偉官房長官は「仮に報道が事実であれば日韓関係に決定的な影響を与えることになる」と反発している。

中央日報日本語版 7/30(木) 8:35
https://s.japanese.joins.com/JArticle/268641?servcode=A00&;sectcode=A10
https://s.japanese.joins.com/JArticle/268643?servcode=A00&;sectcode=A10