(澎湖中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は22日、離島・澎湖島を訪れ、台湾海峡周辺の空域防衛に当たる第一線「天駒部隊」を視察した。蔡氏は台湾周辺で動きを活発化させる中国人民解放軍を念頭に、中華民国空軍として「領空内で他人が軍事力誇示するのを許していいものか」と強調し、将兵らを激励した。

蔡政権発足後、中国の軍用機などが台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入したり、台湾海峡上空の中間線を越える事例が増えている。国防部(国防省)の報道資料によれば、中国軍機が台湾南西のADIZ内に進入したケースは16〜21日の6日間で4回に上った。

天駒部隊は毎年4〜9月に同島の馬公空港に駐屯するが、このような情勢に鑑み、今年の任務は年末まで延期された。蔡氏は、緊急時に備えて24時間体制で待機する同部隊に感謝し、辛労をねぎらった上で、訓練を積んだ隊員らが「必ずこの重大な責任を担ってくれる」と述べ、空の守りに信頼を寄せた。

(游凱翔/編集:塚越西穂)

中央社フォーカス台湾 2020/09/22 18:15
http://japan.cna.com.tw/news/apol/202009220009.aspx

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空軍基地を視察し兵士らを激励する蔡総統