【台北=矢板明夫】米インド太平洋軍の情報担当トップ、マイケル・スチュードマン氏が22日、台湾を電撃訪問した。台湾の国防部(国防省に相当)筋が明らかにした。24日まで滞在するとの情報があり、台湾軍の幹部と今後の米台軍事協力などについて協議するとみられる。米軍の現役高官の台湾訪問が明らかになることは極めて珍しい。

 今夏以降、台湾と中国の間では、中国軍機が台湾海峡付近に頻繁に出没し、事実上の停戦ラインである中間線も度々越え、挑発行為を繰り返すなど緊張が高まっている。トランプ米政権は台湾への武器売却を複数回発表するなど台湾支援の姿勢を明らかにしている。

 米海軍の公式サイトによると、スチュードマン氏は米海軍少将で、米インド太平洋軍司令部で情報担当の責任者を務める。中国関連情報の専門家でもある。米国側は今回の訪問で対中連携をさらに進める狙いとみられるが、中国側の反発も予想される。

産経ニュース 矢板明夫 2020.11.22 23:30
https://www.sankei.com/smp/world/news/201122/wor2011220021-s1.html