【社会】 2021/01/04 16:23

(東京中央社)東京都港区の東京タワーが3日夜、中華民国(台湾)の国旗「青天白日満地紅旗」をイメージした色にライトアップされた。タワー下の広場で「東京タワー台湾祭」が同日始まったのに合わせて実施された。新年を祝うとともに、台日友好への願いが込められた。東京タワーが中華民国国旗の色に染まるのは初めて。

東京タワーは午後7時前に一度消灯され、スペシャルライトアップの点灯式が行われた。在日台湾人団体の関係者らがボタンを押すと、タワーが国旗の赤、青、白色に彩られた。

台湾祭の開催は5度目。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一度に入場できる人数を600人に制限したほか、入場者への検温やブースへの仕切り設置、アルコール消毒液の準備などの対策を講じた。

東京で感染者数が増加する中で開催したことについて、台湾祭実行委員会の張維正顧問は、多くの人が家で長く閉じこもっているため、タワー下の開けた広場で息抜きをしてもらえればと考えたと説明。感染防止策をしっかりと行い、防疫で成功を収めた台湾の一面を示せればと述べた。

出店数は14ブース。前回の約20ブースから縮小したものの、台湾風フライドチキンやルーローハン(魯肉飯)、鹹豆漿(塩味の豆乳スープ)など日本で注目を集めるグルメがそろったほか、台湾の宗教文化を紹介する東京媽祖廟のブースも設置された。

来場した日本人女性は、新型コロナの影響で訪台できないため、台湾祭開催の知らせを聞いてやって来たと話した。日本在住の台南出身の女性はルーローハンを手に、「この甘さは台南のものとほぼ同じ。素晴らしい」と称賛。コロナの感染が広まっていることに、「少し怖い」としつつも、「感染の心配よりも台湾グルメを食べたいという思いの方が強かった」と語った。

台湾祭は11日まで。

(楊明珠/編集:名切千絵)

https://japan.cna.com.tw/news/afav/202101040002.aspx