「コパラッチ」急増で…防疫ルール違反を通報しても褒賞金はナシに

 韓国政府は今年から、新型コロナウイルスの防疫ルール違反者を見つけて通報した場合でも、褒賞金を支給しないことを決めた。褒賞金を狙って通報を繰り返す「コパラッチ」(コロナ+パパラッチの造語)への対策だとみられる。

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 これは行政安全部(省に相当)が7日、オンラインで実施した政策説明会で説明したものだ。昨年は、「コロナ安全申告」(新型コロナの防疫ルール違反者の通報制度)を通じて通報した優秀通報者15人に行政部長官表彰を、100人にオンヌリ商品券(在来市場で使用する商品券)10万ウォン(約9500円)を進呈した。「コロナ安全申告」は、マスクを着用しないなど防疫ルールに違反したケースを専用ホームページとアプリを通じて通報する制度だ。昨年7月に導入されて以降、12月までの6か月間で6万4283件の通報があり、このうち85.7%の処理が完了した。

 しかし、先月「5人以上の集まり禁止」など防疫ルールが強化されたことに伴い、通報が急増。褒賞金を狙って通報を繰り返すケースや、誤認通報、過剰な監視を通じて通報する「コパラッチ」も問題になった。実際に先月の通報件数は3万1400件に達し、制度開始からの合計件数の半数を占めた。このため、青瓦台(韓国大統領府)公式サイトの国民請願掲示板にも「褒賞金支給を中止せよ」という請願が寄せられた。

 行政安全部のパク・チョンヒョン安全疎通担当官は「自営業者たちが負担を感じているという指摘を受け、今年は褒賞の計画を立てなかった。褒賞金以外に市民の通報制度への参加を増やす方法を模索しており、誤認通報などに対する対策も議論している」と明らかにした。

 ただし行政安全部は、違反者の通報は褒賞金よりも感染拡大による影響を多く受けており、優秀通報者の選定も通報件数とは関係ない、と説明した。

チェ・アリ記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/01/07/2021010780241.html