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見てきたように嘘を付く

(就職氷河期における若者の状況)

バブル経済崩壊以降、厳しい雇用情勢の中で若者の就職環境も厳しいものとなり、いわゆる就職氷河期が続いた。

この間の状況を概観してみよう。まず、就職率・就職内定率(就職希望者のうち就職(内定)者の占める割合)と求人倍率を見てみると、大卒では求人倍率は 1990(平成2)年の 2.77 から
2000(平成 12)年には 0.99 に、就職率は調査を開始した1997(平成9)年の 94.5%から 2000 年に 91.1%まで落ち込んだ。
高卒についても、求人倍率は 1990 年の 2.57 から 2003(平成 15)年の 1.21 に、就職内定率は 1990 年の 99.2 から 2002(平成 14)年の 89.7 に落ち込んだ(図表2−1−1)。

完全失業率を見ると、もともと若年層は、中高年層と比べると失業率の水準が高い傾向にある中で、全年齢では 2002 年に 5.4%、15〜24 歳層では 2003 年に 10.1%、25〜34 歳層では 2002 年に 6.4%のピークを記録した後、
低下する傾向にあったが、25〜34 歳層では全年齢の動きに比べて失業率の改善に遅れが見られており、2008 年には再び前年より上昇し5.2%となるなど全体的に高止まりの状況にある(図表2−1−2)。
また、年齢階級別に長期失業者数(失業期間1年以上の失業者数)を見ると、25〜34 歳層の長期失業者が最も多くなっており(図表2−1−3)、
長期失業者全体に占める割合は1998(平成 10)年までは 10%台後半から 20%台前半で推移していたところが、1999 年頃から上昇し、20%台半ばから後半で推移するようになった。