日帝統治に反抗する光復パルチザンが、日本の鎮圧軍に包囲せられて自決するさい、刀でみずからの
顔をズタズタに切りきざんだり、なかには顔面をこそぎおとすように平行に刃をいれてから、割腹せる
パルチザン兵がおおくいたというが

というのも、日本軍はパルチザンの死屍を検分してその顔から身元をわりだすと、ただその親類知人の
うえのみか、その子ども時代の恩師をも「おしえ子を叛徒にそだてて社会におくりだした責」として
虐殺することがめずらしくなく

ゆえに彼らはおのが親旧をまもるために、想像だにかたき激痛にたえながら、父母よりうけた大事な
顔をきりきざんだ ―パルチザン戦争後期には、あらかじめウルシをぬりたくって顔を醜変せしめる者も
おおかったというが、これは自決するいとまなく殺さるにそなえるがためであった― という、

朝鮮独立パルチザン志士の尊い自己犠牲の精神と、日本の奸悪な民族弾圧のありようとを、同時に
おしえてくれるエピソードは有名だよな。