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https://wedge.ismedia.jp/articles/-/21994

 このように米国と中国の対立が激化する折も折、筆者は最近の中国少数民族に関する別稿を執筆するため、中国で最も権威ある統計である『中国統計年鑑』の数字をもとに少数民族の人口動態を確認しようとしていたところ、衝撃的な数字を発見した(『中国統計年鑑』はネットで閲覧でき、日本語でも一部は『Science Portal China』からアクセスできる)。

 近年、中国の他の少数民族地域では総じて少数民族人口が漸増しているにもかかわらず、新疆ウイグル自治区のみ、2017年〜19年にかけて、総人口が2444万6700人から2523万2200人へと78万5500人増加した一方、少数民族人口は1654万4800人から1489万9400人へと、何と164万5000人も激減しているという異常な人口動態を見せている(詳細な分析は後述する)。

 これは自ずと、新疆ウイグル自治区における少数民族が極めて「不自然なかたち」で急減し、それを上回るかたちで外来の漢族が新疆に補充されたことを意味する。その結果、新疆における少数民族の比率も、僅か2年間で67.7%から59.1%へと、8.6%も減少するという異常事態となっている。

 果たして華春瑩報道局長は、自国で最も権威がある統計が示している数字を、単なる「たわごと」「荒唐無稽」「侮辱」と切って捨てることが出来るのだろうか?