ユダヤ人虐殺を世界の人の胸に刻んだのは、犠牲者の数字と虐殺の残酷性のためだけではない。
世界の知性と良心と感性を決定的に揺さぶり泣かせたのは詩と小説と会話、特に映画であった。
ショア、ソフィーの選択、シンドラーのリスト、人生は美しい、ピアニスト…。
しかし日本軍の性的奴隷問題を扱った映画は一つもなかった。 性的奴隷として連れて行かれた
およそ20万人の13〜18歳の少女。 いっそ虐殺された方がましだと思えるほど彼女たちは幾夜の昼も蹂りんされた。

鬼郷は、こんな思いから作られたノンフィクション映画である