(台北中央社)国民党による独裁政権下の台湾で、いわゆる「政治犯」裁判の50.7%が1950年代に結審しており、蒋介石元総統が判決に4000回以上関与していたことが明らかになった。

国民党独裁期の人権侵害の真相究明などを目指す「移行期の正義促進委員会」(促進転型正義委員会)は、当時政治犯として裁判にかけられた1万人余りの性別、出身地、年齢、判決内容などをデータベース化。26日に台北市内で成果を発表した。

データベースには1万3268人の資料が集められており、このうち死刑判決を受けたのは1153人。無期懲役は169人。有期懲役では、10年以上15年未満が1628人、5年以上10年未満が1498人などとなっている。

被告は男性が96.27%、女性が3.73%。本省人(台湾出身者)は55%、外省人(中国大陸出身者)は45 %だった。平均年齢は33歳で、最年少は11歳、最年長は84歳。19〜29歳が42.53%を占めた。

「審判」を下したのは3人の歴代総統(蒋介石、厳家淦、蒋経国)をはじめ、総統府の秘書長や参軍長(軍事顧問)ら36人、国防部長(国防相)や国防部(国防省)参謀総長ら59人、軍事裁判官1119人など。蒋介石の関与数が4101回で最多だった。

(陳俊華/編集:塚越西穂)

中央社フォーカス台湾 2021/02/27 14:07
https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202102270003.aspx

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蒋介石元総統