新型コロナウイルスワクチン接種開始から5日が過ぎた2日、累積接種者が2万3086人と集計された。異常反応が疑われ申告した事例は現在まで156件で、全員が悪寒や発熱、嘔吐など軽症と確認された。一部ではインフルエンザワクチンより接種率が低いという指摘が出たが、連休が終わった今週から接種速度が上がり順調に進むと予想される。

ただし本格的な問題は4−6月期から始まるものとみられる。まだ確保が確定したワクチンの量が少ない上に他の国でもワクチン確保競争が広がっており、ワクチンを適時に確保できない可能性が出ているためだ。防疫当局はまず3月末の導入が確定したファイザーのワクチン50万人分とアストラゼネカのワクチン19万人分で接種を継続した後、4−6月期に予定されたヤンセンの600万人分、モデルナの2000万人分、ノババックスの2000万人分の直接契約分とCOVAXファシリティ分を持ち込む案を推進している。

◇1−3月期の接種者、計画した130万人の半分水準

現在進行中である1−3月期のワクチン接種量はアストラゼネカ直接契約分78万5000人分とCOVAXを通じて確保したファイザーの5万8500万人分だ。アストラゼネカのワクチンの場合、65歳未満の療養病院・療養施設と高リスク医療機関関連28万9000人を含め高リスク医療機関従事者35万4000人、新型コロナウイルス1次対応要員7万8000人に使われる予定だ。接種対象者に全員接種したら約6万4000人分が残る。ファイザーのワクチン5万8500人分は新型コロナウイルス治療病院従事者5万 6297人に回される。1−3月期の接種者は約78万人で、これに先立ち1月に防疫当局が計画した130万人の半分水準だ。

◇4−6月期の対象者1000万人…高齢者変数も

それなら4−6月期の導入計画はどうだろうか。防疫当局によると、これに先立ち1−3月期に残ったアストラゼネカの6万4000人分のほかに3月末に追加でCOVAXを通じてアストラゼネカの19万人分が持ち込まれる。また、ファイザー直接契約分50万人分も3月末に入ってくる予定だ。合計75万4000人分だ。ここに韓国政府が先月ファイザーとワクチンを追加契約して約束された300万人分がタイミング良く入ってくるならば4−6月期に入る前の3月末に375万4000人分のワクチンを確保できるものとみられる。

だが韓国政府が計画したワクチン量には大きく不足する。政府の計画によると4−6月期に予定された接種者は65歳以上の高齢者をはじめ保健医療関係者、障害者・ホームレスなど合計900万人だ。ここに1−3月期に接種できなかった52万2700人程度の対象者も残っている。計画通りに実行されるためには4−6月期から順次導入される予定のヤンセン(600万人分)、モデルナ(2000万人分)、ノババックス(2000万人分)のワクチンから最小577万人分を引っ張ってこなければならない。特に65歳以上の高齢者の場合、現在アストラゼネカが接種対象から除外された点と流通が難しいファイザーのワクチンを接種するのが難しいという点も変数として考慮しなければならない。

◇4−6月期に約束された分量回せる可能性も

それでも希望がないのではない。COVAXを通じて入ってくることになる上半期分130万人分が残っているためだ。

(略)

ただ専門家らは、ワクチンの安全性と有効性が確認されて各国が競争に参入しておりワクチン確保に赤信号が灯る可能性が高いと指摘した。翰林(ハンリム)大学聖心(ソンシム)病院呼吸器内科のチョン・ギソク教授は「4−6月期に1000万人程度が打たねばならないが、ワクチンがまともに入ってこなければ下半期に予定された3300万人と重なることになる。その渦中に前回の第2波の時のように集団感染が起きればとても難しくなる」と話した。その上で「各国でワクチンを求めるために騒いでいる。一部は人脈を通じて確保しようという手段まで使うだろう。われわれがその競争から遠ざかれば結局順番を待つしかないが、韓国は待機列の最後尾に立っているので時期が遅れかねない」と説明した。

梨花(イファ)女子大学木洞(モクドン)病院のチョン・ウンミ教授は「海外でアストラゼネカのワクチンと関連し65歳以上の高齢層に対する有効性資料が十分に検証された。4−6月期の主要物量がファイザーのワクチンである点を考慮し、1−3月期にアストラゼネカのワクチンを高齢者に接種することも考慮してみる必要がある」と伝えた。

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