民弁「さらなる情報公開を要求する予定」

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//ハンギョレ新聞社

 「チェ・ヨンオン釜山(プサン)、イ・サンウ江原、イ・ギドン・ソウル」

 15文字。ベトナム戦争当時に行われた韓国軍によるベトナム民間人虐殺事件について、国家情報院が持つ情報を公開するよう命じた最高裁判所の判断により、国家情報院が5日に公開した内容だ。国情院が公開した内容は、ベトナム戦争に参戦した韓国軍青龍部隊の各小隊長3人の名と、中央情報部(国情院の前身)による調査当時に彼らが住んでいた地域名程度だ。リストにあった3人の生年月日などは非公開となった。

 民主社会のための弁護士会(民弁)の「ベトナム戦争当時の韓国軍による民間人虐殺真相究明のためのタスクフォース(TF)」所属のイム・ジェソン弁護士とキム・ナムジュ弁護士は9日、ソウル地方弁護士会で記者会見を開き、「今回の情報公開請求で初めて、韓国政府が保有するベトナム戦争での民間人虐殺の情報が確認された」とし、「国情院が自ら先んじてフォンニィ・フォンニャット村での虐殺について当時の将兵を対象として調査した記録の一切を公開することを要求する」と述べた。

 オンラインでこの日の記者会見に参加した民間人虐殺の被害者グエン・ティ・タンさんは「私が望むのは大きなことではない」とし「(韓国政府が)あの日、私たちの村で起きたことを認めることと、参戦軍人たちのただ一言の謝罪。今この瞬間もつらい心情を隠すことはできない」と語った。さらに「国情院には、最高裁の判決に従って誠意をもって関連情報を公開することを望む」と強調した。

 この日公開された文書リストは15文字に過ぎないが、イム弁護士らが2017年8月に情報公開請求を行ってから約3年8カ月を経てようやく得た「半分の勝利」だ。イム弁護士が情報公開を要求した内容は、1968年2月に韓国軍によって引き起こされたベトナムの「フォンニィ・フォンニャット事件」についての中央情報部による調査の内容が記録された文書のリストだ。

 これに関し、国情院側はこの日「最高裁の判決は、文書の内容ではなくリストを公開せよというもので、この判決に従って可能なものはすべて公開した」とし「今後訴訟などを通じて別の判決が下されれば、国情院はそれも受け入れる」と述べた。

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「フォンニィ・フォンニャット事件」の被害者グエン・ティ・タンさんが9日、ソウル地方弁護士会で開かれた記者会見にオンラインで参加し「国情院には、最高裁の判決に従って誠意をもって関連情報を公開することを望む」と述べた=チョ・ユニョン記者//ハンギョレ新聞社

 「フォンニィ・フォンニャット事件」は、1968年2月に韓国軍の青龍部隊がベトナム中部クアンナム省のフォンニィ・フォンニャット村の住民74人を殺害した事件。事件発生後、フォンニィ・フォンニャット村の住民たちが1969年2月に韓国軍の責任を追及してベトナム共和国の下院議長に送った嘆願書には「韓国軍が急に村を襲い、目に入った者は誰でも捕らえてナイフで刺殺したり、非常に残忍に家族や知人の手足を切断したりするという行為を犯した」と記されている。

続く。

チョ・ユニョン記者 

ハンギョレ新聞 2021-04-10 07:27
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/39664.html

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