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日韓間での約束は韓国によって反故にされてきたことが多い。

 2021年の5月、茂木外務大臣は慰安婦問題の日韓合意前後の韓国政府の姿勢に対して、「韓国によってゴールポストが常に動かされる状況がある」と発言し、韓国内でも話題になった。

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韓国という国家が約束を守らないのは、大人が子供に社会のルールを守る重要さを教育していないからである。

「ママは日本にいる時は信号とかちゃんと守るのに、韓国にいるとどうして守らないの?」

 これは息子が小学2年生の時、息子の手を引いて横断歩道のない車道を走って横断した直後の発言であった。知らず知らずのうちにコリアナイズされていた自分にはっとした。5歳まで日本で育った息子は率直な疑問を躊躇することなく、そして容赦なく母親に投げかけてくる。

 時間を守る、列に横入りしない、信号を無視しない、公共の場所をきれいに使う、道で唾を吐かない、ポイ捨てしない──。いつも日本を敵視し、比較対象で優位に立とうとするこの国のマナーの悪さを上げるとキリがない。

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なぜ、韓国人は約束を守れないのか。韓国の歴史を見ると、この国は中国大陸が「元」の時代、チンギスハーンの時代から大陸の支配を受けていた。大陸と陸続きの朝鮮半島は大陸側の争いごとの影響も受けやすく、常に政治状況が不安定だった。庶民が平和に安心して暮らせる状況ではなく、約束などなんの効力もなかったのだ。

 1895年に日清戦争で日本が清に勝って、下関条約によって朝鮮を独立国と認めさせるまで中国の属国だったため、国が自由を奪われていた。
朝鮮時代は500年続いたが、両班(リャンバン)と呼ばれる貴族たちの権力闘争の時代だった。王でさえも貴族たちの勢力争いには手を焼き、王よりも貴族たちの勢力の方が強かった時期も多い。

 しかも、朱子学に基づいた統治であったため、非常に身分の差が激しく、庶民は教育も受けられずに非常に貧しい暮らしを強いられていた。そのため、江戸時代のように庶民文化が花咲くことはほとんどなかった。

 このように歴史を少し紐解いて見てみただけでも、国民の間にルールとか約束とかそういうものは皆無に近かったことが分かる。ただ支配する側と支配される側が存在しただけの辛い歴史である。

そして厄介なことに、李氏朝鮮時代500年の間に儒教の影響を大きく受けており、宗主国以外の国や民族に対しては自国が中華世界の上位の国だと考えている面がある。これは勝手な思い込みだが、いまだに日本やアジア各国に対して韓国人は本音のどこかでそう思っている節がある。だから日本との約束は反故にしてもいいと思っているのだ。

 韓国では、基本的に50:50の対等な関係というものはない。必ずどちらかが上でどちらかが下である。その判断基準は年齢であることが多いが、兵役で軍隊に行った場合は、年齢に関係なく入隊が一日でも早い者が除隊の日まで先輩でその上下関係は絶対である。

全文はソースで(立花 志音:在韓ライター)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67156