【シドニー時事】南太平洋の島国ソロモン諸島の首都ホニアラで24日、ソガバレ首相の退陣を求めるデモが行われ、一部が暴徒化した。政府は事態収拾を図ろうと36時間の外出禁止令を発令したが、25日も暴動が続き、オーストラリア政府は治安維持部隊を派遣した。反政府デモは、台湾とのつながりが深い一部州と中国寄りの政策を進める政権との対立が背景にあるとみられる。

 現地報道によると、24日、警察署などが放火され、中華街では略奪が起きた。警官隊が催涙ガスで応戦し、首都は大きな混乱に陥った。ソガバレ氏は同日夜、26日朝までの外出禁止令を発令し「政府は破壊行為の背後にいる人物を見つけようと取り組んでいる」と強調したが、25日も首都では略奪や放火が相次いだ。
 豪政府はソロモン政府の要請を受け、警察と軍合わせて100人以上を派遣すると決定。モリソン首相は記者会見で「目的は治安と安定を提供することだ」と強調した。

時事ドットコム 2021年11月25日17時01分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021112500761&;g=int

https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202111/20211125at19S_p.jpg
24日、ソロモン諸島の首都ホニアラで、デモ隊が放火し、煙を上げる建物=ツイッターに投稿された動画から(AFP時事)

https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202111/20211125ax10S_o.jpg
【図解】ソロモン諸島
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ソロモン諸島「深刻な懸念」 中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021112501191&;g=int
【北京時事】中国外務省の趙立堅副報道局長は25日の記者会見で、ソロモン諸島の反政府デモで中国人が関係する商店が襲撃されたことなどを受け「深刻な懸念」を表明した。「ソロモン政府が必要な措置を取り、中国人の安全を保護するよう要求した」と明らかにし、「中国とソロモンの正常な関係発展を破壊するいかなる企ても無駄だ」と主張した。