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歴史を知らないクソウヨはこの内務省の報告書を読みなさい



六、内地移住労務者送出家庭の実情
従来朝鮮における労務資源は一般に豊富低廉と言われてきたが支那事変が始って以来、朝鮮の大陸前進兵站基地としての重要性が非常に高まり
各種の重要産業が急激に勃興し朝鮮自体に対する労務事情も急激に変り、従って内地向の労務供出の需給調整に相当困難を生じて来たのである。
更に朝鮮労務者の内地移住は単に労力問題にとどまらず内鮮一体という見地からして大きな政治問題とも見られるのである。
しかし戦争に勝つ為には斯くの如き多少困難な事情にあっても国家の至上命令によって無理にでも内地へ送り出さなければならない今日である。
然らば無理を押して内地へ送出された朝鮮人労務者の残留家庭の実情は果たして如何であろうか。
一言を以てこれを言うならば、実に惨憺目に余るものがあると言っても過言ではない。
蓋し朝鮮人労務者の内地送出の実情に当っての人質的略奪的拉致等が朝鮮民情に及ぼす悪影響もさることながら、送出即ち彼等の家計収入の停止を
意味する場合が極めて多い様である。その詳細なる統計は明かではないが最近の一例を挙げてその間の実情を考察するに次の様である。

大邱府の斡旋に係る山口県下冲宇部炭鉱労務者967人について調査して見ると、一人平均月76円26銭の内、稼働先の諸支出月平均62円58銭を控除し
残額13円68銭が毎月一人当りの純収入にして、言わばこれが家族の生活費用に充てらるべきものである。
斯くの如く一人当りの月収入は極めて僅少にして何人も現下の如き物価高の時に、これにて残留家族が生活出来るとは考えられない事実であり、
更に次の様なことに依って一層激化されるのである。

(イ)右の純収入の中から若干労務者自身の私的支出があること
(ロ)内地に於ける稼先地元の貯蓄目標達成と逃亡防止策としての貯金の半強制的実施及び払出の事実上の禁止等があって到底右金額の送金は不可能であること
(ハ)平均額が右の通りであって個別的には多少の凹凸があり中には病気等の為、赤字収入の者もあること、しかも収入の多い者といえども
   それは問題にならない程の極めて僅少な送金額であること

以上の如くにして彼等としては、この労務送出は家計収入の停止となるのであり、いわんや作業中不具廃疾となりて帰還せる場合においては、
その家庭にとっては更に一家の破滅ともなるのである。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/B02031286700