岸田文雄首相(自民党総裁)は22日の参院予算委員会で、今月13日の自民党大会で行った演説で拉致問題への言及がなかったとの指摘を受け「私自身、そういった指摘を受けて驚いた」と述べた。「総裁としてさまざまな課題に触れなければいけない中で、具体的に拉致問題に触れていなかったのかなと思う」と説明した。

立憲民主党の白真勲氏への答弁。白氏は「(首相は)『拉致問題は最重要課題だ』と言っているのに、歴代総裁が入れていた『拉致問題』の文言がなかった」と指摘した。

首相は自民党大会の演説で、ウクライナ情勢や新型コロナウイルスへの取り組みを強調する一方、拉致問題に直接言及することはなかった。昨年の党大会では菅義偉前首相が、平成31年の党大会では安倍晋三元首相が党総裁として演説し、拉致問題に触れていた。一昨年は新型コロナウイルスの影響で党大会は行われなかった。

首相は22日の参院予算委で「北朝鮮問題や拉致問題を含め、国際情勢についての認識はしっかりと申し上げた」と述べた。

https://www.sankei.com/article/20220322-IJ2HZMV5MNNQBEOTCBZNUULIIU/