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米韓首脳会談後、韓国が「米韓ミサイル指針」撤廃を発表

42年前に締結された「米韓ミサイル指針」が完全に撤廃された。同指針は韓国製ミサイルの射程や弾頭重量を制限する取り決めである。

これは2021年5月21日に開催された文在寅(Moon Jae-in)韓国大統領とジョー・バイデン米大統領の米韓首脳会談後の記者会見で発表された。アナリスト等の見解によると、今回の制限解除により、韓国が高まりつつある北朝鮮のミサイル脅威に対応して自国を防御する能力を強化できるようになるだけでなく、この措置は北朝鮮政府と中国政府に対して米国の断固たる姿勢を示す役割も果たしている。また、将来的な韓国からのミサイル輸出の可能性も視野に入っている。

大韓民国(ROK)陸軍の大将を務めた経歴を持つ韓国国家戦略研究所の文聖墨(Moon Sung-mook)上級研究員はFORUMに対して、「北朝鮮のように、韓国にICBM[大陸間弾道ミサイル]を開発する必要性があるとは思えないが、米韓ミサイル指針の廃止により韓国のミサイル能力だけでなく米韓同盟による抑止力も強化される」と説明している。