実際にはイギリスもフランスも、現地に鉄道を建設したり、大学を建てたりしています。アジア初の鉄道はイギリスがインドに作ったものですし、イギリスはインドにボンベイ大学、カルカッタ大学、デリー大学など学校も数多く建てています。

独立の父であるガンジーは、イギリスが建設したアルフレッド・ハイスクールを卒業した後、ロンドンに留学して弁護士資格を得ています。イギリス統治下のインドでは、タゴールとラマンの2人がノーベル賞まで受賞しており、王立協会フェローに選出されたラマヌジャンという大数学者もおり、教育レベルの高さがうかがえます。また、フランスもベトナムに鉄道を建設し、インドシナ大学などを建てています。

人口増加に関しても同様です。例えばフィリピンの人口は米国統治の約50年間で3倍近くに増えています。また、フィリピンの鉄道建設は19世紀末にスペイン統治下で始まっています。もちろん大学も植民地時代に建てられました。(フィリピン大学建設は米国植民地統治下の1908年)

もしもインフラ整備だの教育だの工業発展だのを理由に「朝鮮は植民地」ではないと言うのなら、インドもイギリスの植民地ではなかったことになり、ベトナムもフランス植民地ではなかったことになり、フィリピンもアメリカ植民地ではなかったことになります。というか、世界中のどこが「植民地」になるんでしょうね。現地のインフラ整備も教育も工業発展もせずに、一方的に収奪だけした植民地なんてあるんですかね?