2022.06.22 08:50
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韓国で21日、欧米を中心に患者が増えている動物由来のウイルス感染症「サル痘」の感染が疑われる人が初めて確認された。疾病管理庁が22日、前日に感染疑い例が2件報告され、現在検査を進めていると発表した。国籍などの詳細は明らかにしていない。

仁川医療院などによると、このうち1人は21日午後9時40分ごろ、同医療院の隔離病棟に搬送された。仁川国際空港から入国する際に感染が疑われる症状が見られたようだ。

仁川市はサル痘ウイルスの国内流入の可能性に備え、仁川医療院を担当医療機関に指定していた。

サル痘はサル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患で、発熱や発疹など天然痘に似た症状が出る。新型コロナウイルスほど感染力は高くなく、重症度は低いとされる。だが世界保健機関(WHO)によると、致死率は3〜6%程度で、新生児や子ども、免疫力が低下している人などは症状が深刻化することもあり、注意が必要だ。

本来はアフリカの風土病だが、先月7日に英国で感染が初めて報告された後、世界各地に感染が広がっている。6月15日までに世界42カ国で2103人の感染が確認された。その多くが欧州で、アフリカは64人にとどまる。

韓国政府はサル痘について、新型コロナほど感染力が高くなく、ワクチンと治療薬もあると説明している。サル痘に対する検査体制も2016年に整備されている。

一方で、5月31日にサル痘に対する危機警報を発令。警戒レベルは4段階のうち最も低い「関心」とした。6月8日にはサル痘を法定感染症の第2級に指定した。第2級感染症は感染者の隔離が必要な感染症で、新型コロナや結核など22種が指定されている。