アメリカのペロシ下院議長による台湾訪問が取り沙汰され、中国が反発を強める中、アメリカのメディアは、議長が29日に日本などアジアに向けて出発すると伝え、台湾に立ち寄るかどうかに注目が集まっています。
アメリカでは、大統領権限を継承する順位が副大統領に次ぐ2位のペロシ下院議長が、近く台湾を訪問することを検討していると取り沙汰され、中国は、訪問した場合には「強力な措置をとる」と反発を強めています。

こうした中、アメリカのメディアは、ペロシ議長が日本や韓国などを訪問するため、29日にアメリカを出発すると報じました。

NBCテレビは関係者の話として、出発前日にあたる28日午後の時点の日程表では、台湾訪問が「暫定」となっていると報じています。

ペロシ議長は29日に開かれた記者会見で「安全保障に関わる問題なので、私が自分の訪問計画を明かすことはない」と述べ、台湾を訪問するかどうかについて改めて言及を避けました。

アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席は28日電話で首脳会談し、台湾を巡って意見が対立したものの、両国による対話を継続していくことで一致したばかりです。

議長が台湾を訪問すれば、アメリカと中国の間で緊張が高まり、東アジアの安全保障環境が不安定化しかねないとの声もあり、議長の動向に注目が集まっています。

NHK NEWS WEB 2022年7月30日 10時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220730/k10013743261000.html