米、豪向け原潜建造検討 中国対抗へ早期配備と報道

米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は23日、米政府がオーストラリア向けの原子力潜水艦数隻の建造を検討していると報じた。米英豪は安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を通じ、米英が技術協力しオーストラリア国内で計8隻の原潜を建造・配備する予定だが、完成は遅れる見通し。軍拡を続ける中国に対抗するため、一部を米国製にして配備を早める狙いという。

同紙が伝えた欧米の外交筋の話によると、米英豪3カ国の高官は、米国が建造する原潜数隻を2030年代中ごろまでにオーストラリアに提供する案について協議した。オーストラリアが自前で建造しようとしている第1号艦の完成は40年以降とされ、米国製であれば配備時期の大幅な前倒しにつながる。

ただ同案では米国が原潜の建造能力を増強する必要があり、数十億ドル(数千億円)の費用がかかる。他にも複数の案が検討されており、原潜計画の詳細の策定期限である来年3月までに判断するという。(共同)

https://www.sankei.com/article/20220924-VDNBNFNZURJ4HEJUCXGV5S3UCE/