中国で、政策の基本方針などを決める5年に1度の共産党大会が16日から始まり、習近平国家主席が党トップの総書記として報告を行いました。この中で習主席は、幅広い分野で実績をあげたと誇示するとともに、台湾統一のためには武力行使も辞さない姿勢を示しました。

中国共産党大会は、およそ2300人の党員の代表などが参加して北京の人民大会堂で始まり、習近平国家主席が党のトップの総書記として、およそ1時間45分にわたって報告を行いました。

ただ終了後に会場で配布された報告の原稿は、およそ3時間半に及んだ前回、5年前の党大会の報告より4ページ多い72ページあり、習主席が読み上げたのは半分ほどの短縮版だったとみられます。

この中で習主席は、最重要課題の1つに掲げてきた農村部の貧困層をなくすという目標を達成したほか、新型コロナウイルスの感染拡大について「『ゼロコロナ』政策を揺るぎなく堅持して感染拡大との闘いを展開し、人々の命と健康を最大限に守った」などとして、幅広い分野で実績をあげたと誇示しました。

一方、台湾をめぐっては「『平和統一、一国二制度』の方針は両岸の統一を実現する最善の方法だ」として、香港やマカオで導入されている「一国二制度」による台湾統一の方針を改めて強調しました。

そのうえで「最大の誠意と努力で平和的な統一を堅持するが、決して武力行使を放棄せずあらゆる必要な措置をとるという選択肢を残す」と述べ、統一のためには武力行使も辞さない姿勢を示しました。

また、外交政策については、対立を深めるアメリカを念頭に「冷戦思考と個別の国への内政干渉に反対する」とけん制しました。

今回の党大会では、現在69歳の習主席が「68歳で引退する」という慣例を破って党トップとして異例の3期目入りするのは確実とみられ、党大会閉会翌日の23日にも新たな指導部が発足する見通しです。

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NHK NEWS WEB 2022年10月16日 21時17分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221016/k10013860291000.html