韓国検察はこのほど、京畿道城南市の大庄洞開発疑惑に関連し、事業者の1人である南旭(ナム・ウク)弁護士(天火同人4号オーナー)の側近で天火同人4号理事を務めるL氏が元城南都市開発公社戦略事業室長だった鄭民鎔(チョン・ミンヨン)弁護士に大統領選の違法な政治資金を渡したと説明した場所の車両の出入庫記録などを確保した。

■南旭→南氏の側近L氏→鄭民鎔→ユ・ドンギュ→金湧

 検察は現在、大庄洞開発疑惑に関連し、大統領選の違法な政治資金8億4700万ウォン(約8820万円)が大庄洞開発の事業者である南弁護士をはじめ、南弁護士の側近で天火同人4号の理事であるL氏、鄭弁護士を経て、ユ·ドンギュ元城南都市開発公社企画本部長、金湧(キム・ヨン)民主研究院副院長に流れたとみている。

 その過程でL氏は南弁護士が調達した現金の一部を鄭弁護士に渡す「中継役」の役割を果たしたとされる。L氏は検察の聴取に対し、8億4700万ウォンをいつ、どこで、どうやって鄭民鎔弁護士に渡したかをメモに残していたが、最近捜査チームに他の資料と共にメモを自発的に提出したとされる。

 検察は18日、このメモとユ元企画本部長、南弁護士の供述に基づき、金副院長の勾留を申請し、金副院長は20日に拘束された。金副院長は昨年4月から8月にかけ、ユ元企画本部長に民主党の大統領選予備選資金として約20億ウォンを要求し、大庄洞開発関係者から8億4700万ウォンを受け取った疑い。

 こうした中、検察はL氏が鄭弁護士に現金を渡したと主張した場所の車の出入庫記録などを確保したという。場所は鄭弁護士が昨年まで住んでいた京畿道城南市板橋地区のマンションの地下駐車場だ。検察はユ元企画本部長の供述も分析し、L氏がマンションを訪れた記録を確保した。チャンネルAは23日、マンション地下駐車場の監視カメラ映像も存在すると報じた。映像に金銭を授受する場面が映っているかどうかは不明だ。

 金副院長は19日、民主党を通じ、「大庄洞関係者から違法な資金を受け取ったという疑惑は事実無根だ」とし、「(検察は)ありもしない罪をつくり出している」と容疑を否認した。民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表は特別記者会見を開き、「私は大統領選の選挙資金どころか飴一つ受け取っていない」とし、大庄洞開発疑惑と関連し、独立した特別検事による捜査を行うことを尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と与党国民の力に提案した。

 また、李代表は23日、大庄洞開発の事業者である火天大有の大株主キム・マンベ氏と南弁護士らについて、「彼らが果たして仇のような李在明の選挙資金を出しただろうか」とし、「自分たちが独占していた開発利益を公共開発の名目で4400億ウォンも奪い、事業の途中で1100億ウォンをさらに奪った李在明がどれほど憎かっただろうか」とフェイスブックに投稿した。同時に李代表に暴言を放ったキム・マンベ氏の肉声が含まれたニュースサイト「ニュース打破」の報道映像も転載した。

 キム・マンベ氏が李代表から大庄洞開発事業で便宜供与を受けたのではなく、民間事業者の立場で不利益を受け、李代表に不満を抱いていたという点を強調し、大庄洞開発業者が金副院長経由で大統領選の資金を提供したという疑惑を否定しようとする意図とみられる。

キム・ソジョン記者

チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
2022/10/24 15:03
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