2022年11月03日、日韓議員連盟、韓日議員連盟の顔を合わせての合同総会が韓国・ソウルで行われました。

合同総会が対面で開かれるのは3年ぶりのことで、日本からは『日韓議員連盟』に所属する国会議員20人が、韓国の『韓日議員連盟』からは40人の国会議員が参加しました。

韓国メディア『朝鮮日報(日本語版)』では以下のように報じられています。記事から一部を引用します。


(前略)
両連盟は同日午後には国会議員会館で合同会議を開いた後、両国関係改善と安保協力強化などを盛り込んだ共同声明を発表した。

両連盟は共同声明で、「最近の徴用労働者訴訟などの歴史問題や、対韓輸出管理強化(輸出規制)などをめぐり、両国間に確執があったことに対して懸念を表明し、これを打開するため、1998年の金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相による『韓日共同宣言21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップ』の精神に立ち返り、両国関係を速やかに正常化しなければならないという点で意見がまとまった」と述べた。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報(日本語版)』「韓日議員ら『シャトル外交を復活させなければ』」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/11/04/2022110480061.html


1998年の金大中(キム・デジュン)-小渕恵三「日韓共同宣言」の精神に立ち返ることで意見がまとまった――と報じているのですが、本当にそんなことを日本議員が合意したのかと疑うような報道です。

これが本当でした。

◆額賀会長のスピーチはダメでした

(中略)


https://i.imgur.com/MqL0pSg.jpg
↑開会式でスピーチを行う額賀会長/スクリーンショット

(前略)
わたしたち日韓議員連盟の議員といたしましても、日韓両国首脳間で合意している基本的な考え方に沿って、日韓関係の改善が実現できる解決策について、与野党を超えて支援していくことによって、わたしたちの政治の責任を果たしていくことが責務ではないでしょうか。

皆さんと共に確認をしていきたいと思います。

わたしたちは引き続き、岸田総理、尹大統領のリーダーシップの下で、外交当局間の協議が順調に進展することができる環境づくりをしていかなければならないと思っております。

わたしたちは尹大統領の発言を信頼し、前向きの行動を期待するのと同時に、岸田総理にも誠意を持って日韓関係改善に取り組むように進言することをお約束したいと思います。

そして戦後、日韓関係が最も良好であったといわれる1998年の小渕-金大中(キム・デジュン)パートナーシップ宣言の精神に1日も早く立ち戻り、岸田-尹時代に21世紀にふさわしい、日韓新時代の地平を切り開くことができるよう、国会議員として汗をかいていこうではありませんか。
(後略)


額賀会長は、韓国の議員を前にして、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領を信頼して、岸田首相に「誠意を持って日韓関係改善に取り組むよう」進言すると約束しました。

この「誠意をもって」が大問題です。この物言いが「いわゆる徴用工」問題のことを念頭においての発言なら深刻な失言に他なりません。

「いわゆる徴用工」問題において、韓国政府の使う「誠意をもって」というフレーズは、日本人が思う「誠意をもって」ではないのです。l

何度もご紹介しているとおり、韓国外交部また韓国メディアが「日本に誠意ある対応を求めている」などというときには、この誠意は「(日本政府や日本企業による)謝罪」であり「賠償」を意味しています。

額賀会長の発言は「岸田総理に謝罪・賠償をするよう進言する」という意味と取られます。しかも、この発言を韓国の議員の前でしたのです。

さらに「小渕-金宣言に1日も早く立ち返り」という発言までしています。韓国に来たのでリプサービスを――と思ったのかもしれませんが、これは失敗です。

(以下略)
※詳しくはソースで

(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/92917